【ご報告】第53回アンダーウッド学術講座への参加感想

 2016年9月9日(金)から2016年9月11日(日)の期間、セムナン教会に招かれて第53回アンダーウッド学術講座に参加してきました。
 韓国チーム38名、中国22名、日本16名の主の兄弟姉妹が集まり、心を一つにしました。
 共に訪韓した仲間や、祈りに覚えて下さった皆様、準備をしてくださったアンダーウッドチームの皆様への感謝と共に、今年の事務局長として以下ご報告をさせて頂きます。

uw_53th_若者達

 今回初の試みとして、5月に韓国セムナン教会にてワークショップを持って、今年はアンダーウッド学術講座とeAst21asiaでは『和睦』という共通主題を掲げ連動する形で、開催が企画されています。
 アンダーウッド学術講座では『理解を超え共感へ』という副主題にて、韓・日・中の講師がそれぞれの国の現状と課題を語る中で、ヴィジョンが共有されました。
 日本からは東京神学大学准教授、小泉健先生が招かれ、日本のキリスト者青年の直面している信仰・倫理的・社会的な課題と、ヴィジョンが語られました。

 小泉先生の講話の中で、わたしたちが今できる事として祈りが挙げられ、私たちが伝道の為、外国の為、日本の為に祈っているかを問われました。
 そして、アメリカで出版された子ども向けの本のなかで、アメリカの子どもが、日本人の為に祈る一節を紹介して下さいました。
 「日本人はとてもたくさん働きます。神様、彼らに互いに愛する時間を与えてください」という祈りです。
 私たち大人でも、このように相手の立場を考え、相手に寄り添おうとして祈れているのか。それこそ、日ごろの祈りがおざなりな祈りになっているのではないかと突き付けられた思いでした。
 と同時に、その祈りは即ち、相手の事を知り、課題を知った上で祈る祈りであり、そういった祈りだからこそ、祈りの中にある【愛】を感じました。

 今回の学術講座は去年のeAstの国際会議やアンダーウッド学術講座、5月のワークショップに参加したセムナンの青年たちが引き続き重要な役割を担っているため、それぞれの参加メンバー同士の交流が深まっていっていることを感じました。
 私自身今回でセムナン教会に訪問するのは3回目(5月のワークショップを含めれば4回目!)になります。
 日中韓それぞれ継続して参加しているメンバーには、今まで直接話す機会はなくても互いに顔なじみとなったり、何度も会うことで声を掛ることができた人もいます(今年の参加後が一番Facebookの友達が増えました)。
 個人的には2日目の早朝には韓国スタッフのみの賛美・祈りの時間に、個人的に誘ってもらうことや、同じグループの中国青年に前回も会ったね、とも声をかけられました。
 参加するたびに国境を越えて青年達との交流がより充実したものになっていく事に感謝の気持ちで一杯です。
 特に去年のeAst国際会議やアンダーウッド学術講座で出会ったメンバーとは、私が依頼をする前から、空港に迎えに来る予定を立てていてくれたり、宿泊先のホテルで夜遅くまで語り合ったり、その後も自宅に招いてくれ、泊めてもらうなど、プログラムの枠を超え関係が深まっています。

 また、今年は中国の青年と交わる機会が多かったように感じました。
 これまでの感覚では、日本と韓国、中国と韓国の関係性、2方向ずつといった関わりに見えましたが、それぞれの国の参加者同士の3方向で交われたように思います。
 私自身は講師への質疑応答の際、意を決して中国人講師に質問しました。
 中国でクリスチャン青年が増加していることに対する見解を伺うため、日本では老人が増えており、かつて老人ホームと揶揄された事があるというエピソードを絡めての質問をしました。
 講師は質問を踏まえた上で、中国では若者の集まるクラブのようになってしまっているのが現状だ、と答えて頂きました。
 韓国のセムナン教会の学術講座という公の場で質問し、真摯に答えて頂いたことが、個人的には3国での距離がこれまでより近く感じる事の出来た理由の1つだとも思います。

 メディアでは東アジアの各国、様々な団体同士の悪い意味での緊張感ある関係をセンセーショナルに報じています。
 しかしアンダーウッド学術講座で多くの韓国・中国の方々と交流する時に、そういった緊張感はありません。
 個々人の心の中には互いの国の過去の経緯に対して思うところがあるかもしれません。
 私自身3年前、初めてアンダーウッド学術講座参加の為に韓国を訪れた時は偏見や緊張が全くなかったとは言えません。

 しかし歓待をうけ、共に神の食卓を囲む事でそういった感情はなくなりました。
 それまで近くて遠い国だと思っており、あくまでも他人という意識がぬぐいきれませんでしたが、同じ神様を中心にした交流を体験することで神の家族の一員ということ理解できました。
 これは人間の意識・考え方だけでは到達できない事でした。
 そして真の平和・和睦が神様の下でしか起こり得ない事、そして逆を言えば神様の下にあるところではそれがすでに実現されていることを、身をもって実感しました。
 今後さらに多くの東アジアの国々が、この交流の輪に招かれることを願ってやみません。

 今年のeAst21asia国際会議は11月5日に開催します。
 アンダーウッド学術講座と同じ主題に取り組み、5月の訪韓ワークショップで決まった、「和睦」という主題を掲げています。
 今回のアンダーウッド学術講座は、いわば今年のアンダーウッド・eAst共同企画の第1部。東アジアの和睦の姿がここにあります。
 一人でも多くの方に参加して頂き、地上における神の国の先取りを、第2部とも言えるeAst21asia国際会議からでも是非感じてもらいたいと願います。
uw_53th_集合写真

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