【ご報告】東アジア青年キリスト者大会~Three Will Be Together~に参加して

東アジア青年キリスト者大会~Three Will Be Together~に参加して
岸ひかり

主の御名を讃えます!2017年2月21日~24日にかけて、私はeAst21asiaから送り出されて、香港で行われた東アジアキリスト者青年大会に参加して参りました。韓国、中国、香港、台湾、華僑、中国の朝鮮族等かなり多様なバックグラウンドをもった青年約100名が主の名のもとに集まった、恵溢れる4日間をeAst21asiaに連なる皆さまにここでご報告させて頂きます。

Three Together

今年で7回目の開催となるこの大会は、日中韓を中心とした東アジアのキリスト者青年が集うことによって、東アジア教会青年の信仰の成長、国の枠を超えた宣教、東アジアの信仰の遺産の継承と発展、多様性の中の信仰による統一、平和を作り出す次世代指導者の育成を目的として開催されています。(詳しくは公式HPをご覧ください!)

1日目には、開会礼拝とオリエンテーション後に、この大会中共に過ごす7~10人のグループでグループタイムを持ちました。私のグループは、日本人2人、香港人1人、日本在住の中国人留学生1人、韓国人3名でした。各母国語でのコミュニケーションが基本ですが、バイリンガルが3名いたため、通訳は参加者のみで補うことができました。

初日の夜は「コリアン・ナイト」。ワーシップソングを三か国語で讃美して主への気持ちを一つにしたあとに、韓国の牧師先生が弟子の物語を読み解かれました。キング牧師に影響を与えたのはローザ・パークスというひとりの女性であったことを引き合いに出して、私達のできることは小さいが、それを主が用いられて大きな奇跡となると、お話を伺いました。いつも大きな目標ばかり見つめてしまいがちな私にとっては、小さな行いでも忠実に仕えれえば、主が用いてくださるということに目を向ける機会となりました。

グループタイム

2日目は、朝のデボーション(聖書を読み、祈り、神と交わりを持つ時間)から始まり、午前中目一杯使ってアイスブレイクをしました。三か国語でやった伝言ゲームは、他国の言葉をうまく伝えるのが難しいため、普通の伝言ゲームよりも難易度が高く、全然違う言葉で伝わっていくので面白かったです。

午後は、「east asian story」。各国の青年による証を聞き、グループ内でもストーリーを分かち合いました。人々が教会の扉をたたくきっかけづくりのために韓国語教室を始めた日本青年、小さな教会を支え牧会する韓国の青年牧師、無神論国家で生まれ育ちながらもひとりのキリスト者との出会いから救われた青年…どのストーリーもとても衝撃的で魅力的で、神さまの働きをまさに証明するものでした。それまで私は、日本のクリスチャンはマイノリティゆえに生き辛いと思って悩んできましたが、アジアの近隣国の中には、自由に信仰を守れない場合さえあると再認識させられました。同時に、日本の中でマイノリティであろうと、韓国語教室の開始のように、軽やかに宣教し平和を作り出すことはできるんだ!と励まされました。このように、いろいろな話を聞くことによって日本の宣教や教会の状況について新しい側面を発見することができました。

この日の夜は「ジャパン・ナイト」。讃美ののち、宣教団体OMFの菅家先生から、フィレモンへの手紙から行いによって福音が実際に見えるようになることの重要性についてお話を伺いました。その後、日本のために祈る時間をとってもらいました。日本の教会の厳しい現状について分かち合い、また、日本の政治的指導者が神の恵みの内にあるように祈り、参加している日本青年と日本に住んでいる青年、宣教師が真ん中に集められ、他の青年が回りを取り囲んで日本青年達に触れて祈りました。祈る側も祈られる側も涙しながらひとつの想いをもって祈りました。

3日目は、午前中に韓国の宣教学の教授から講義を受けました。日中韓の教会がネットワークにより宣教の協力をして成長してきたこと。韓国教会の成長には、日中の存在が影響したことを学びました。今後を担う青年達が、伝道のために国同士協力していこうと思えるような内容でした。

午後は、「宣教師体験ゲーム」。各グループ指定された宗教施設へ行き、そこの様子をレポートし、そこにいる人々に訪問の目的などをインタビューしました。目的地周辺の地図が渡されるだけで、スマホの使用と香港メンバーの手助けは禁止です。私達のチームはカトリックの聖堂へ行きましたが、人があまりおらずインタビューに苦労しました。他のチームは、道教の寺院やイスラム教のモスクなどへ行ったそうです。このゲームを通して、異国で働く困難さを体験し、宣教師の苦労を少しだけ体験しました。

夜は「チャイナ・ナイト」。中国の先生が熱い熱いメッセージをされました。政府による教会への迫害を目の当たりにしてきたからこそ、「教会の規模は関係ない。建物はなくてもいい。あなたが歩く教会になりなさい。」「国よりも、まず天国に属そう。メディアに惑わさず、聖霊についていこう。」という言葉が身に沁みました。その後、中国青年が祈祷課題を提示し、一同で祈りました。中国青年である彼女は、中国政府の打ち出す「一帯一路」(習近平総書記が提唱した経済圏)には、多くの未伝道地域があり、その終点にはキリスト教国(イタリアなど西欧)がある。クリスチャンは一帯一路を用いて伝道することも可能なことから、神さまはこの政策を通して、無神論国家・中国さえも用いられる!と言っており、とても印象に残りました。最終日である4日目は、デボーションから1日を始め、国別ミーティングの後に、閉会礼拝にて聖餐の恵みに預り、終わりました。

この大会を通じて、日中韓や他のアジアの国々の青年が集えたことに感謝します。東アジアは今緊張状態にあり、国同士の偏見が払拭されません。今回集った仲間たちの国同士もそんな状況下にあります。しかし、まず顔を合わせて時間を共有し友達になること、それが平和への第一歩です。今回私はそんな仲間たちと共に平和について考えあい、その実現のために互いの手を取り合って祈り、祈りや讃美を通して何度もひとつの想いを共有してまさに主にあって「ひとつ」にまとまりました。究極の平和とは、聖書にある「主にある一致」です。つまり、私たちの国家は違えども神さまの治める天国に属しており、神さまから平和の使者として遣わされているのです。

具体的な話としては、今回ネットワーク構築の重要性を学びました。講義で学んだような国同士のネットワークは、それによって国際平和を実現するための架け橋になるだけでなく、各国教会の伝道推進のための協力パートナーとなりえると学びました。また、今回の大会は、私にとって普段あまり接することのない教団や教派の兄弟姉妹が主催であり、いつもと違う教会文化の中に入っていくために日本の中でも壁を越えていくことが必要でしたが、東アジア教会の平和という同じ目的を持つもの同士、非常に重要なネットワークを作ることができました。

大会中に何度も宣教初期の弟子たちの話を聞き考え、自分の言葉で共に国家のために祈りあった経験を忘れずに、東アジアの直面する課題に対してクリスチャンだからこそできるコミットメント(責任を持った関わり)を、平和の使者としてこれからも実践していきたいです。

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